Ollamaとは?初心者向けにできること・仕組み・始め方を解説
Ollamaとは何か、ChatGPTとの違い、Macでの始め方、基本コマンド、API、モデルのメモリ管理をローカルLLM初心者向けに解説します。
この記事で分かること
- OllamaとAIモデルの役割の違い
- MacへOllamaを導入してQwen3を動かす基本手順
- モデルの確認・停止・削除に使う基本コマンド
Ollamaは、ローカルLLMを自分のMacで試すときに使えるツールです。
この記事では、Ollamaの役割と仕組み、ChatGPTとの違い、Macへのインストール、基本コマンド、API、注意点を説明します。
2026年8月23日時点のOllama公式情報を基準にしています。主に、自分のMacへ保存したローカルモデルを使う方法を扱います。
最初に結論
Ollamaは、AIモデルを自分のパソコンへ取得し、実行しやすくするツールです。
モデルの取得、実行、確認、停止、API利用などをまとめて扱えます。OllamaはmacOS、Windows、Linuxで利用でき、ターミナルではollamaコマンドからメニューを開いたり、ollama runでモデルとの対話を始めたりできます。
ただし、Ollamaそのものが質問に答えているわけではありません。実際に文章を作るのは、Qwen3などのAIモデルです。
Ollamaとは
大規模言語モデルは、文章を読み取り、回答を生成するAIモデルを指します。Ollamaを使うと、対応モデルをパソコン上で動かしたり、別のアプリから利用したりできます。
Ollama公式サイトにはさまざまなモデルが用意されています。必要なモデルをダウンロードし、コマンドから実行できます。
公式Quickstartでは、ollamaで対話型メニューを開き、ollama runでチャットを始める手順が案内されています。基本コマンドを覚えると、保存済みモデルやメモリ上のモデルも確認できます。
また、OllamaはAPIを提供しています。APIとは、別のアプリからOllamaへ処理を依頼するための窓口です。自分で作ったWebアプリや、対応する開発ツールからモデルを呼び出せます。
ChatGPTとOllamaは何が違う?
ChatGPTはクラウド型AIサービスです。Ollamaは、ローカルモデルやクラウドモデルを扱う実行環境で、役割が異なります。
| 比較項目 | ChatGPTなどのクラウド型AI | Ollamaでローカルモデルを使う場合 |
|---|---|---|
| AIが動く場所 | サービス提供者側のコンピューター | 自分のパソコン |
| インターネット接続 | 基本的に必要 | モデル取得時は必要。取得後はオフラインで使える場合がある |
| 使用するモデル | サービスが提供するモデル | 自分で取得した対応モデル |
| パソコン性能への依存 | 比較的小さい | メモリやCPU・GPUの影響を受ける |
| データの扱い | サービスの規約や設定を確認する | ローカル実行時は端末内で処理。ただし連携先やクラウド機能は別 |
| 初期設定 | アカウント作成後すぐ使いやすい | インストールとモデル取得が必要 |
| 費用の考え方 | 無料枠や有料プランなどサービスごとに異なる | パソコン、電力、ストレージ、モデルやクラウド機能の条件を確認する |
Ollamaにはクラウドモデルもあります。クラウドモデルはOllamaのクラウド側で処理されるため、「Ollamaを使えば必ず完全ローカル」とは限りません。
ここではMacに保存するローカルモデルを扱います。
Ollamaで何ができる?
Ollamaでモデルを動かすと、次のような用途を試せます。
- AIとのチャット
- 文章の下書きや要約
- コード生成やプログラミングの補助
- 複数モデルの動作比較
- 自作アプリからのAPI利用
- Codexなど、Ollamaが対応する開発ツールとの連携
回答の特徴や正確さは使用するモデルによって異なり、大きなモデルが必ず自分の用途に合うとは限りません。
Ollamaの仕組み
ローカルモデルを使うときの流れは次のとおりです。
ユーザー
↓
Ollama
↓
AIモデル
↓
CPU・GPU・メモリ
モデルデータをMacへ保存し、質問時にOllamaがモデルを読み込んでCPUやGPUで回答を生成します。
Apple Silicon搭載Macでは、CPUとGPUがユニファイドメモリを共有します。そのため、モデルだけでなくmacOSや同時に開いているアプリも同じメモリを使います。
Macで使うための条件
OllamaのmacOS公式ドキュメントでは、macOS Sonoma 14以降が必要です。
Apple MシリーズではCPUとGPUに対応しています。Intel Macも対象ですが、公式の案内ではCPUのみです。Apple SiliconではMetalを利用したGPUアクセラレーションに対応しています。アクセラレーションとは、GPUを使って処理を速める仕組みです。
必要なメモリは、モデルやコンテキストの長さで変わります。コンテキストは、一度に参照する会話や文章の範囲です。M5や24GBは必須条件ではありません。
手元では、M5 MacBook Air 24GB、macOS 26.6.2、Ollama 0.32.15でQwen3 4B、8B、14Bを実行しました。これは一つの使用例です。
インストール方法
Macでは、Ollama公式ダウンロードページからアプリを取得する方法が基本です。
- 公式サイトからmacOS版をダウンロードする
- ダウンロードしたDMGファイルを開く
- OllamaアプリをApplicationsフォルダへ移動する
- Ollamaを起動する
公式アプリは起動時にollamaコマンドを確認し、必要ならコマンドへのリンク作成を案内します。
インストール後は、ターミナルで次のコマンドを実行するとバージョンを確認できます。
ollama --version
手元の実測環境ではOllama 0.32.15を使用しました。バージョンは更新されるため、記事の数値と比較するときは自分の環境も確認してください。
最初に覚える基本コマンド
基本操作はOllama公式CLIリファレンスで確認できます。
| コマンド | 何をする? | 使う場面 |
|---|---|---|
ollama run モデル名 |
モデルを実行する | AIと対話を始めたいとき |
ollama pull モデル名 |
モデルをダウンロードする | 先にモデルを取得したいとき |
ollama ls |
保存済みモデルを一覧表示する | 何を取得したか確認したいとき |
ollama ps |
メモリに読み込まれたモデルを表示する | 実行中・保持中のモデルを確認したいとき |
ollama stop モデル名 |
読み込まれたモデルを停止する | メモリを空けたいとき |
ollama rm モデル名 |
保存済みモデルを削除する | ストレージを空けたいとき |
stopはメモリから停止する操作、rmは保存したモデルデータを削除する操作です。役割が違うので注意してください。
モデルを実行してみる
ここでは、Ollama公式モデルライブラリに掲載されているqwen3:8bを例にします。
1. モデルを取得する
ollama pull qwen3:8b
2. モデルを実行する
ollama run qwen3:8b
3. 質問を入力する
ローカルLLMとは何か、初心者向けに説明してください。
4. 終了する
対話を終えるときは、入力欄で次を実行します。
/bye
モデルデータはMac内に残るため、次回は再ダウンロードせずに実行できます。
ollama psとollama stopは覚えておく
Ollamaは回答後もモデルをすぐにはメモリから外しません。公式FAQでは、次の利用に備えて既定で5分間保持すると説明されています。
現在メモリにあるモデルは、次のコマンドで確認できます。
ollama ps
不要なモデルをすぐ停止する場合は、モデル名を指定します。
ollama stop qwen3:8b
前回の実測では、Qwen3 4Bと14Bの同時ロードをollama psで確認しました。切り替え後にメモリ使用量が気になるときは、複数モデルが残っていないか確認します。
詳しいメモリ状態は、M5 MacBook Air 24GBでのQwen3実測結果に掲載しています。
OllamaのAPIとは
Ollamaを起動すると、ローカルAPIが既定でhttp://localhost:11434/apiに用意されます。localhostは、自分が今使っているパソコンを表す名前です。
たとえば、次のリクエストでQwen3 8Bへ質問できます。
curl http://localhost:11434/api/generate -d '{
"model": "qwen3:8b",
"prompt": "Ollamaを初心者向けに一文で説明してください。",
"stream": false
}'
自作アプリからOllamaへ質問を送り、結果を受け取れます。自分のパソコンからhttp://localhost:11434へアクセスするローカルAPIには、認証が必要ありません。一方、https://ollama.com/apiのクラウドAPIや、Ollama Cloudのモデルを利用する場合は認証が必要です。
ローカルAPIは外部公開を前提にした認証を備えていないため、公開設定を安易に追加せず、まずMac内で試してください。
初心者が勘違いしやすいこと
- 必要なメモリはモデルごとに違う: モデルの大きさ、量子化、コンテキスト、同時に動かすアプリで変わります。量子化はモデルを小さくする技術です。
- 大きなモデルが常に適しているとは限らない: 必要なメモリや待ち時間も増えやすいため、用途とMacの余力で選びます。
- すべてが完全オフラインとは限らない: 初回のモデル取得には通信が必要です。クラウドモデルや外部ツールでは送信先も変わります。
- モデルはストレージを使う: 不要なモデルは
ollama rm モデル名で削除できます。 - モデルごとに利用条件がある: 商用利用や再配布の前にモデルのライセンスを確認します。
- 長いコンテキストはメモリへ影響する: 長い会話や大きな文書では使用メモリが増えることがあります。
Ollamaはどんな人に向いている?
Ollamaは、次のような人に向いています。
- ローカルLLMを自分のMacで試したい
- 複数のAIモデルを比較したい
- AI開発やAPIを勉強したい
- 自作アプリとAIを接続してみたい
- 対応する開発ツールとローカルモデルを組み合わせたい
設定なしですぐAIを使いたい人や、メモリ・ストレージを管理したくない人には、クラウド型サービスが扱いやすい場合があります。
手軽さと、自分で管理できる範囲のどちらを重視するかで選びます。
まとめ
Ollamaを使うと、ローカルLLMの取得・実行からAPI連携まで進められます。最初はollama pull、ollama run、ollama ps、ollama stopの役割を覚えれば十分です。
クラウド機能の有無、必要なメモリ、モデルの利用条件を確認し、自分のMacに合うモデルを一つ選んで短い質問から試してください。
実際にM5 MacBook Air 24GBでQwen3 4B、8B、14Bを動かした速度とメモリ状態は、M5 MacBook Air 24GBでローカルLLMを動かしてみた実測記事で確認できます。
据え置きMacで試したい場合は、M2 Pro Mac mini 32GBでQwen3を実測した記事も参考になります。